質問無しの (できないほどの)美味しさでした
Patrick Bruelを聞きながらずぅっーーーと
グラスを拭いていたらそこそこ疲れました。(どちらかというと飽きてきました)
というわけで
よっこらしょっと椅子に座ってこれを書いております。
さてさて暖かくなってきましたが
「フランスに行った時のワインの話はどうなったのか?」と
ごく少数 の方にご質問いただきまして
そういえばそうだったなーと気がついた次第です。
Domaine Roumier
Christophe さん
(青色のコーディネイト?)
いやいや 美味しいし、凄いし何なんだって感じですね。
とても年長組のソムリエのコメントとは思えない内容ですが、、、
想像を超えてくる香りの成分の密度、総量。構成の見事さ
少しづつ少しづつ表現を変えてくるかの様で
香りを嗅いでいて全く飽きがこない
独自(←オリジナル)でありながら
ピノノワールのクリュごとの個性をしっかり伝えてくる口中へのアタック、
甘く、渋く、細かい際立ちを歯茎に残しながらも
静かに見せる味わい全体の余韻というよりは”引き際”の統一感など
「うわ、これはすごいなぁー」と
美術館で一流と言われている絵画や焼き物を見た時に近い感情が
沸き起こりましたね。
出発前までは
せっかく生産者に会えるのだから できれば頑張って質問しようと
(もちろん基本的な部分は下調べをしておきましたし)
樹齢は? 酵母は? 畑の秘密は?なぜこの様なスペシャルなワインになるのですか?
etc,,,
ただ 試飲しているうちにしているうちに
「もういいかな」
という考えが。
というのもワインを飲む事で心地よい 満足感にも似た感覚に包まれて来てしまって
(樹齢は高めだろうし、その辺のコントロールはしっかり行ってるはずだし、)
(酵母はもちろん野生で蔵付 自然な力での発酵条件、更には出過ぎないような樽使い、熟成のコンディションも)
(ブドウに耳を傾けて
ぶどうが喜ぶ方向に進んでいると自然と美味しいワインになるんだよ。)
と
帰ってくる回答が自然と湧き上がってきて、そのためすっかり納得してしまい
なんかもうあらたまって聞かなくてもいいかな、と
無理やり絞り出した質問はかえって邪魔になる様で。
目の前に立っている造り手に加えて
グラスに注がれたワインからも
様々な感情や将来へ繋がるメッセージがどんどん伝えられてくるので
その為 自然に理解して納得し、満足してしまい
ただただ
高揚した満足感につつまれながら
ワインを味わう事に集中していました。
「あんまり聞いてこないソムリエだなー」
と思われたかもしれませんが
質問と回答はすべていただきました、って感じでした。
帰る際に
「いや しかし凄かったです!」
と握手をしながら
またまた”通りすがりのワイン好き”みたいなコメントで締めてしまいましたが
あらためて
「ブドウからよくこんな凄いものが作り出せるもんだなー」
という認識をあらためて感じました。